四つに分かれて飛ぶ迫門の竜灯
どんな伝承か
玖珂郡誌の伝えるところによる。迫門竜神屋敷では、毎年十二月晦日の夜八つ時になると、この場所から竜灯が上がる。鶏の鳴くころまで屋敷から上がるその形は、小さな丸提灯のような火で、五町ほども空へ上ってはそろそろと下りてくると見えるうちに四つに分かれる。ひとつの本火は自然と消え、ひとつは鳴門明神へ行って竜灯松にかかり、ひとつは飯山の鳴戸明神へ渡ってやはり竜灯松にかかる。残るひとつは六、七町も上るように見えてから般若寺をさして行き、竜灯松にかかるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。