誕生寺の東南に立つ竜灯松
どんな伝承か
作陽誌の伝えるところによる。久米南町の誕生寺には竜灯松がある。寺の東南五十町ばかりの所にあり、弘治のころ神灯がたびたび見えた。住持の玉興が夜ごとにやってきて経を誦していたある夕べ、恍惚として空を見ると樹の上に灯が現れたので、弥陀の名号を十余遍唱えた。玉興が拝んでこれに和すると、灯はしばらくして静かに天へ昇っていった。後の人もときおり異様な光を見る者が多く、そこからこの松を竜灯松と名づけた。いまは竜松と呼ばれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。