駟馳山の牧に生まれた名馬生喰
どんな伝承か
岩美郡福部村の細川にある駟馳山は、一二七夜山とも呼ばれ、その嶺にまつわる言い伝えがある。細川村は往古から馬の駅で、この山に馬を放牧しており、そのなかから時おり名馬が生まれたという。源頼朝の愛馬生喰も、この山から出たものだと伝えられている。嶺の上には池があり、芦が生えて沢のようになっていて、水が多くなると海の方へあふれ落ちて滝になる。これを大滝小滝と呼び、不動尊が鎮座しているという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。