池付の駒と呼ばれた龍馬の子
どんな伝承か
『隠州視聴記』に、昔この池のほとりで龍馬が子を産み、母馬が失われたと記されている。その後、子馬は母を尋ねて池のまわりを巡り、水に映る自分の影を母と見たものか、沖へ飛び込んではまた岸へ上がることを幾度も繰り返したので、人が池から引き出したという。池を離れないので池付の駒と呼ばれた。その後、島前へ渡り、さらに雲州へ泳ぎ着いたので、この馬を鎌倉へ献じた。生類を食べるので生食と号し、池月とも書く。池のほとりには墨のような石があり、駒の爪の跡だといって、彫って巾着の緒〆にする者もある。またこの池で雨乞いをすれば必ず験があるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第11巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全56話(鳥取・島根=山陰)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。