念仏で解けた蛇のとぐろと七人の死
どんな伝承か
高岡郡梼原村越知面字永野には七人塚がある。かつて池の窪という所に蛇が棲み、村の者の命を一人ずつ奪っていった。困り果てた村人が相談のうえ池に金はだを投げ込むと、蛇は池から出て大岩に七巻半巻きつき、名残を惜しんだという。村人は総出で鉦と太鼓を叩き、七日間にわたって退散の念仏を唱えた。すると一日に一巻きずつとぐろが解けていったが、その度に村人が一人ずつ死に、七日目に蛇がとぐろを解いて退散するまでに七人が命を落とした。その七人の霊を祀ったのが七人塚であり、蛇を祀ったのが池の観音と伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第12巻』は、四国四県(香川・愛媛・徳島・高知)の伝説を話型ごとに集めた伝説集成の一巻である。神々の争いや大人の足跡、弘法大師の彫り残しや麦の種、英雄の誕生、長者、人柱、蛇聟、狼の報恩、化猫退治、首切れ馬、夜泣石、地蔵の霊験などを、町村誌や地方の伝説集、昭和五十三年度立命館大学説話文学研究会の採集調査稿から採る。百三十九話に通し番号を付け、各話に伝承地と出典、高木・柳田の分類名を添え、県別の〔類話〕と〔文献〕を続ける。