箱を開けて焼けた長者ヶ原の家
どんな伝承か
東脊振の長者ヶ原、すなわち永田ヶ里に一人の男がいた。男は赤い蛇を助けてやったが、高良大社でその蛇を買うのに払った銭は、いつのまにか手元へ戻っていたという。やがて女が現れ、娘を助けてもらった礼だといって箱を渡し、筑後川へ消えた。男はそれから富み栄え、空から降ってきた「満」の一字を記した紙を家の宝とした。日暮れには扇で太陽を招き返し、田植えを終えたとも伝える。だが嬉しさのあまり例の箱を開けると、中から煙が立ちのぼり、家は焼け落ちてしまった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。