亀の首に見える弦かけ岩
どんな伝承か
東松浦郡の旧北波多村、下平野と山彦の境にある野山の頂に、俗に弦掛の辻と呼ぶ所がある。数個の巨岩が抱き合うように積み重なり、仰ぎ見ればまるで巨大な亀が這う姿である。その首にあたる巨岩は古くから弦かけ岩と呼ばれ、喉にあたる岩の上に跪くように載って、いまにも落ちそうに見える。昔、波多津の魚屋が鮮魚を担いでこの下を通ろうとしたが、落ちそうな巨岩に危ぶんでためらううち、ついに魚を腐らせてしまい、以来この岩を鯖くされ岩と呼ぶようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。