一夜で起き直った冨地原の老松
どんな伝承か
宗像市の冨地原に、社殿と老松の話が伝わる。寛政十二年に社殿を修造したときのことである。拝殿の左に二株の老松があり、その一株が南東へ枝を伸ばして柱を建てる邪魔になっていた。大工たちは翌朝これを切り払おうと相談して帰ったが、朝になって来てみると、松の幹は一夜のうちに北西へ起き直り、軒先から二尺ほど離れていた。この霊異が伝わって、参詣人が急に増えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。