内村に鎮まる隅州二之宮の由来
どんな伝承か
奈毛木森は内村にあり、地頭仮屋から戌の方へ一里ほどの所に二之宮大明神を安置する。祭神は蛭児一座で、例祭は二月の初め。隅州の二之宮と呼ばれ、歌の名所として詠まれた歌も多い。昔、伊弉諾尊の御子の蛭児神は三歳になっても脚が立たなかったので、天盤機樟船に乗せて棄てられ、ここに漂い着いた。その船が枝葉を生じて大樹になったといい、奈毛木の名は父母の神が脚の立たぬことを嘆いて棄てたことに由来すると伝える。海から一里余り離れた地に船が漂着したことを疑う人もあるが、近くの姫木城跡の岸壁に高く波の洗った跡が残ることから、神代にはこのあたりまで入海であったと知られると記す。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。