安達ヶ原黒塚をめぐる宮城県の異説
どんな伝承か
安達ヶ原の黒塚は福島県以外の地にあるという異説がある。兼盛の歌をそのまま読めば安達郡の現在のものを指すと思われるが、大和物語には「名取り御湯」とあり、拾遺和歌集には明らかに名取郡黒塚と記されている。名取郡は宮城県にある。「名取の御湯」は名取郡秋保村の秋保温泉を指すのだろうと推定され、そこに重之兄弟が住んでいたとされる。現在、宮城県柴田郡川崎村にも安達ヶ原と称する所があり、この川崎村と秋保村とは近接している、というのがその論拠である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。