立岡に現れた安徳天皇の石棺
どんな伝承か
安徳天皇御陵墓は大字立岡村にある。六、七十年前までは老樹草木が繁茂していたが、明治十九年に御陵墓が発見された当時は、すでに大樹も伐り取られ、御陵の頂上に石棺が露出していたという。発見の際、石棺には桐の御紋章および日月の形が刻まれており、なお棺内には腐蝕した刀剣などがあったという。谷を隔てて、安徳天皇の御所という内裏という地名がある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第14巻』は、熊本・宮崎・鹿児島の三県に伝わる伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。阿蘇の大鯰や海幸山幸など神話に連なる話から、為朝・景清・人丸姫の伝承、長者や河童・狐の話、池の主や大蜘蛛退治、狩人と犬の話までを収める。各項目は口承を重んじた例話を冒頭に据え、梗概にした類話と、『肥後国誌』など近世以後の史料を原文で引く文献を続け、全体を文化叙事伝説と自然説明伝説の部に分ける。