沙汰寺の景清の墓と人丸姫の墓
どんな伝承か
彦山人の寛誉が言うには、宮崎郡の沙汰寺は下北方村にあり、この寺に景清の墓と、女の人丸姫の墓がある。同じ寺に景清の琵琶があったのを、沙汰寺の隣に住む盲僧が持って来たものだと言い伝えているという。逆髪姫の髪掛の松はここから六町ほど北にある。国の人が言うには、これは生目八幡社のことで、延岡領の宮崎郡下北という所に生目八幡社があり、三月と九月の十七日に大祭があって、目のことを祈る人が毎月諸国から多く訪れるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第14巻』は、熊本・宮崎・鹿児島の三県に伝わる伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。阿蘇の大鯰や海幸山幸など神話に連なる話から、為朝・景清・人丸姫の伝承、長者や河童・狐の話、池の主や大蜘蛛退治、狩人と犬の話までを収める。各項目は口承を重んじた例話を冒頭に据え、梗概にした類話と、『肥後国誌』など近世以後の史料を原文で引く文献を続け、全体を文化叙事伝説と自然説明伝説の部に分ける。