化石になった祖父の琵琶
どんな伝承か
西海町に、前条と同じ祖父と孫娘の話が長い形で伝わる。三歳で両親を失った静香は祖父の手ひとつで育ったが、その祖父も目を病んで失明した。静香は庄屋に願って池の蓮の花を売り、朝早くから夜遅くまで働いて祖父を養う。祖父の目が治る祈禱の礼として米十俵と小判十枚が要ると聞き、静香は人身供養に身を売った。一年たっても娘は帰らず、盲いた祖父は琵琶を弾いて娘を呼び歩いたすえ、太田和の崖から落ちて死ぬ。その琵琶が化石して残ったのが琵琶石だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。