五穀と農耕を興した天孫氏の世
どんな伝承か
『球陽』の伝える国のはじめである。開闢のころ、海の波があふれて人の住める所がなかった。そのとき荒野に一男一女があり、男を志人仁久、女を阿摩弥姑といった。二人は土や石を運び樹木を植えて波を防ぎ、そこから岳や森が生まれ、人や物が増えていった。しかし当時の人は穴に住み野に暮らし、恥じる心もなかったという。やがて群れを分け住まいを定める者が現れて天帝子と称し、その三男二女から国君・按司・百姓・君・祝が分かれた。長男の天孫氏の代に五穀が久高や知念・玉城に生じ、耕作と衣食住が始まったと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。