経を唱えて津波城の大蛇を退けた僧
どんな伝承か
今からおよそ二百年前のことという。津波城の山に大蛇がいて、道行く人に害を与えていた。十三歳のときに大和へ渡ってさまざまな修業を積み、六十歳で帰ってきた坊さんがこの話を聞き、退治してやろうと小坊主を供に津波の部落へやって来た。部落の頭に会って大蛇のいる所へ案内してもらい、経を唱えてその大蛇を退治した。部落に戻ると、皆で祝ったそうである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(山下欣一・遠藤庄治・福田晃(編集執筆)・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第15巻』は、山下欣一・遠藤庄治・福田晃が奄美・沖縄本島・沖縄先島の編集執筆を分担し、福田晃が全体をまとめた伝説集である。島々の口承伝説を、市町村の民話集や大学の口承文芸研究会の採集稿、近世の文献から集め、天地や人類の始まり、島建ての神、キジムナー、蛇婿、津波、御嶽や墓の由来などを収める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、類話は地域別に配列する。