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助けた鶴が授けた製薬の秘法

所在地愛知県一宮市浅井町(大池)
年代二百数十年前の伝承
登場初代林平
出典愛知県伝説集

どんな伝承か

浅井の膏薬で名高い葉栗郡浅井町の森林平家(現在は一宮市の森林平製薬会社)の商標「鶴の丸」には、二百数十年前の由来がある。初代林平が浅井の大池へ釣りに出かけると、池の柳の下で一羽の鶴が苦しげに鳴きながら倒れていた。片足を折っているのを哀れんで柳の枝を添え木にして縛ってやると、鶴は嬉しそうに鳴いて大空へ舞い上がった。その夜、部屋にえも言われぬ香りが立ちこめ、枕元に美しい女性が座っていた。女性は昼間助けられた鶴だと名乗り、世の苦しむ人々に情けを施してほしいと、錦の袋に入った書物を手渡して消えた。書物には整骨と製薬の秘法が記されていた。森家は林平を名乗って十一代続き、鶴の丸を商標にしているという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

愛知県伝説集(福田祥男・1961年(昭和36年))

『愛知県伝説集』は、福田祥男が昭和三十六年に著した愛知県の伝説集である。尾張・三河の山や海、淵や池、地蔵と観音、石や塚、城跡、地名、動物と変化、植物、祟りと怨霊などにまつわる言い伝えを、原型に忠実に再現することをめざして平易な文で語り直し、話の末に郡市名を添える。山の伝説から其の他の伝説まで十五の部に分け、あとがきでは前年に出した『愛知県伝説集・虹と黒潮』を全面的に改稿し増補したと記す。

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