清水のほとりに残るいろは松
どんな伝承か
三穂田町富岡には、いろは松と呼ばれる四十八本の松が並んでいた。田を開くなどして次第に伐り倒されていったという。三穂田中学校の東、給食センターの建つあたりは旧長沼街道沿いで、そこにクツワダ清水という湧き水があった。その清水の上にいろは松の一本が立ち、こんこんと湧く水で旅人は喉をうるおし、松の陰で一息ついた場所だと伝えられている。四十八本のうち四十七本は伐られ、いまは富岡集落の西、安積疏水の東側の墓地に一本だけが残っている。
原典より
三穂田町富岡に、いろは松と呼ばれる四十八本の松の木があった。—— 郡山の伝説(郡山市教育委員会(編)・大島建彦(監修)・ふるさとの文化財調査事業・1986年(昭和61年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
郡山の伝説(郡山市教育委員会(編)・大島建彦(監修)・ふるさとの文化財調査事業・1986年(昭和61年))
『郡山の伝説』は、郡山市教育委員会が大島建彦の監修を受けて昭和六十一年に編んだ伝説集である。昭和五十九年度の「ふるさとの文化財調査事業」で調査員が市内全域から採集した伝説を中心に、郷土誌などで補った話を収め、采女伝説や坂上田村麻呂・源義家・弘法大師にまつわる話が多い。『日本伝説名彙』にならって木・石岩・水・塚・坂峠山・祠堂・家村・祭礼行事の部に分け、各話に伝承地と報告者名を添え、巻頭に監修者の解説を置く。