和泉式部が住んだ西金寺の旧跡
どんな伝承か
『西備名区』は、尾道の向島に和泉式部が住んだ跡があり、西金寺がその旧跡だと記す。式部は和泉守の妻であったのでこう呼ばれ、のちに藤原保昌の妻になったが、この島に住んだいきさつは分からないという。島で歌を教えたことから島の名が起こり、一つの浦の名にもなったのだろうとする。あたりを総じてこへと呼び、そこに松が端という所があって、和泉式部が植えたという大きな松が一本あった。こへのうちのへるを谷には式部の歌が伝わる。西金寺は式部が開いた寺で、本尊は阿弥陀仏・釈迦・観音、いずれも式部の持仏だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。