喜多院の入定塚と血の流れる杉
どんな伝承か
川越市小仙波町の喜多院に入定塚がある。昔、ある高僧が自らの死期を悟り、生きたまま穴に入って念仏を唱え続けたが、二十一日目についに声が絶えたという。穴のそばには一本の杉が立ち、その幹に傷をつけると血が流れ出すと伝えられる。この杉は亡者杉とも呼ばれ、人が死ぬとその足跡がつくともいう。この場所を入定場と呼んでいる。川越市北田島の真戒坊、江東区北砂の持宝院、練馬区貫井などにも入定塚がある。
原典より
川越市小仙波町の喜多院に、入定塚がある。—— 武蔵の伝説(大島建彦/渡辺千佳子・日本の伝説・1976年(昭和51年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
武蔵の伝説(大島建彦/渡辺千佳子・日本の伝説・1976年(昭和51年))
『武蔵の伝説』は、大島建彦と渡辺千佳子が昭和五十一年に著した伝説集である。埼玉県・東京都と神奈川県の一部にあたる旧武蔵国の伝説を、地誌・紀行・社寺縁起・区市史や『埼玉県伝説集成』などの文献と土地の口碑から集め、項目ごとに出典を添える。『日本伝説名彙』の六部門に家・村と祭礼・行事を加えた八部に分け、巻頭の「はじめに」で伝説の分類の方法を論じている。