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明星が梢に宿った喜多院の杉

所在地埼玉県川越市(喜多院)
年代伝承
登場尊海僧正
出典埼玉県伝説集成——分類と解説 上

どんな伝承か

昔、尊海が霊地を求めて川越の地へ来たとき、乗っていた牛車が少しも進まなくなり、やむなくこの地に宿をとった。その夜、近くの池から不思議な光が輝いたかと思うと、それは明星となって老杉の梢にしばらく燦然と留まった。尊海はこれを瑞兆としてここを星野山と名づけ、堂宇を建てて仏法を広める地とした。喜多院の東北隅にある老杉と池がそれだという。『三芳野名勝図会』は明星が明星の井から現れて杉に影向したので明星杉と呼ぶと記す。別の説では、龍の眼の光が星のように見えたのだといい、この龍は僧に百日間鐘を撞かぬよう頼んだが昇天できず、杉をよじ登ろうとしていたのだとも伝える。

原典より

昔、尊海が霊地を求めてこの地に来たとき、牛車が少しも進まないので、やむなくこの地に宿をとることにした。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

埼玉県伝説集成——分類と解説 上(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)

『埼玉県伝説集成――分類と解説 上』は、韮塚一三郎が埼玉県内の伝説を類型ごとに集めて編んだ伝説集の上巻である。片目の魚、化かす狐や狸、松・杉などの樹木、石や岩、ダイダラ坊と山、清水・渕・池・井戸にまつわる県内各地の伝説を、郷土誌や地誌、『埼玉史談』などの文献と、地元の資料提供者や話者の報告から採って収める。各話に所在地と出典を添え、話型ごとに〈解説〉を置いて全国の類例と信仰の背景を論じ、[参考]文献を挙げる。

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