西円寺の潅仏会と御十夜
どんな伝承か
小倉南区井手浦の浄土宗西円寺では、四月八日に潅仏会が営まれる。婦人たちが花御堂をこしらえ、子供や参拝者に甘茶をふるまい、餅まきをする。住職から釈尊についての説教を聞き、持ってきた弁当を囲んで楽しい一日を過ごす。年の暮れの十日には御十夜法要があり、法要のあとは茶と菓子をつまみながら語り合うのが通例になっている。なお同じ段落には、八幡西区下香月で納骨堂の念仏講として七月に万燈祭が行われることも記されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北九州市史 民俗(北九州市・北九州市史)
『北九州市史 民俗』は、北九州市が編んだ市史の民俗編である。ここに収めるのはその第三編「信仰伝承」第一章「信仰」の第二節以降で、門司・小倉・若松・八幡・戸畑の各区に伝わる聖地と忌地、神仏信仰、神事と法会、巡礼、巫者・祈禱師、信仰集団、狐憑きや犬神などの憑霊・霊異現象を記す。節ごとに地区と地名を挙げて事例を並べる編み方で、祟る石や産女石、落人の墓なども忌地の項に見える。