オサキ狐(その十)
どんな伝承か
秩父郡東秩父村地方には、この村に限らず近在の村にも「オサキ狐の家」というものがあり、この家との縁結びを非常に嫌う風習が伝わる。オサキ狐は九尾の狐の尾が飛んできて一種属となったといい、機嫌を損ねると貧乏になり、機嫌がよいと富貴になって養蚕も上出来になるという。病人に乗り移ってうわごとを言わせ、その袂には猫の毛に似た毛があるとも伝えられている。
原典より
この村だけでなく、近在の村に「オーサキ持ち」、「オサキ狐の家」というのがあり、この家との縁結びをするのを非常に嫌う。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説))
韮塚一三郎『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』(歴史伝説の巻)を全608話・伝説(土地別の異伝)単位で収録(<解説>・[参考]・和歌・注は本文に内包)。埼玉県下の歴史伝説(塚・城址・古戦場・武将〈新田義貞・畠山重忠・太田道灌ら〉・史跡・寺社縁起等)を、所在地(市町村・字・社寺)と出典(新編武蔵風土記稿・各市町村史等)を付して体系的に集成した中巻。