頼朝の軍勢が増えた三百騎坂
どんな伝承か
源頼朝卿が安房から上総へ向かった際、君津郡周南村と中村の境にある坂で、従う軍勢がちょうど三百騎になったため、その坂は三百騎坂と呼ばれるようになったと『房総志料』は伝える。さらに軍勢が次の目的地に到達した時には、たちまち千騎に達していたことから、その地の坂は千騎坂と名づけられたのだという。房総の各地に伝わる頼朝をめぐる地名伝説の一つである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・1917年(大正6年))
『日本伝説叢書 上総の巻』は、藤沢衛彦が大正六年に編んだ上総国の伝説集である。夷隅・長生・山武・市原・君津の五郡にわたり、地名の由来、社寺の縁起、城と武将の事跡、大蛇や狐つきの怪異、俚謡や民間の風俗を、口碑や『総国誌』などの地誌から集める。巻頭に著者の序と緒言を置き、上総国と郡の名義を説いたのち、郡ごとに町村の所在を添えた見出しで一話ずつ並べる。