狐糸小糸
どんな伝承か
小糸館の館主であった秋元氏の遠祖は、諏訪明神の信奉者であった。ある日、信濃の諏訪明神から一本の糸を掛けたところ、その糸が引かれてどこまでも続いて行くのを見た。殿はその糸をたどり、狐の引く糸を追って行ったが、あるところで糸は絶えていた。殿は命じてそこに陣屋を構えられ、狐糸の跡といって、糸を小糸と称した。秋元氏は初め安房の里見家に仕え、後に小田原の北条氏、北条氏の後は徳川氏に従って六万石を領するに至った。いつの頃からか狐糸の名は廃れ、小糸と書き替えられて今に至ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定))
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 上総の巻』を全218話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。