いろは四十七字を書いた硯の水
どんな伝承か
知多郡内海村大名切(現在の南知多町内海)に、いろは水と呼ばれる湧き水がある。弘法大師がいろは四十七字を作ったとき、この水を硯の水に用いたと伝えられる。病を得た者がこれを飲めば必ず癒えるといわれ、遠くから汲みに訪れる人が絶えないという。
原典より
大師が四十七字を作るとき硯水に用ひたといひ、いろは水ともいつて、病人が飲むと必ず癒ゆるといつて、汲みに来る者が多いといふ。—— 日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年))
『日本伝説名彙』は、柳田國男の指導のもとに日本放送協会が昭和二十四年に編んだ伝説の名彙である。全国の伝説を、その拠り所となる木・石・岩・橋・清水・淵・塚・坂・屋敷・地蔵などの地物の名ごとに集め、伝わる県郡村名を付して、郡誌・市町村誌や伝説集、民間伝承誌などの出典を括弧で示す。冒頭に柳田の「傳説のこと」を置き、木・石岩・水・塚・坂峠・祠堂の部に分けて、巻末に資料の解説と種類別索引を付す。