田村将軍主従が果てたという将軍塚
どんな伝承か
奈良県吉野郡野迫川村北股に、シャウゴン塚と呼ばれる塚がある。応永二十四年の銘が入った宝篋印塔が立っており、雪の降る日に戦へ敗れた田村将軍が家来十人ばかりと落ち延びてここへ辿り着き、老婆がくれたカシライモを食べて皆死んだ跡だと伝えられる。旧暦十月六日の命日には今も祭りが行われ、煮たカシライモが供えられる。この日には必ず雨か雪が降るといわれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男(指導)・日本放送協会(編)/関敬吾・石原美子(編纂)・1949年(昭和24年))
『日本伝説名彙』は、柳田國男の指導のもとに日本放送協会が昭和二十四年に編んだ伝説の名彙である。全国の伝説を、その拠り所となる木・石・岩・橋・清水・淵・塚・坂・屋敷・地蔵などの地物の名ごとに集め、伝わる県郡村名を付して、郡誌・市町村誌や伝説集、民間伝承誌などの出典を括弧で示す。冒頭に柳田の「傳説のこと」を置き、木・石岩・水・塚・坂峠・祠堂の部に分けて、巻末に資料の解説と種類別索引を付す。