坂上へ続く河童の足跡
どんな伝承か
秋田県由利郡矢島町の話である。矢島町の原田峯七の談に、四十幾年前、ある雨上がりの朝早く通りかかると、路傍の土の上に、三、四歳ほどの小児の足跡と見えるものが、坂上に向かってどこまでも続いていたという。同行の者から、それは河童の足跡だと説明されたそうである。早川孝太郎が諸国河童談として民俗学一巻三号に報じた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。