毎年姿を消す醤油屋の若い者
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どんな伝承か
明治になってからの話である。水沢大町に後藤屋という醤油屋があり、寺小路から大町に出た突当りにあった。この店の若い者の一人は、毎年ある時季になると突然姿を隠し、十日ほど経つと青い顔をしてひょっこり帰ってきた。戸締りを厳重にしていても、いつの間にか家の中に入っている。主人が問い詰めると、天狗がやってきて日高神社の境内で待っていろと命じ、そこからさらに高い山へ連れて行かれた、その後は東京でも大阪でも好きな所へ連れて行かれて見物させてもらったと打ち明けた。家人は気味悪がって、この若い者を追い出したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考・1970年代)
松谷みよ子『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』を小話単位で全532話収録。河童・天狗・神かくしにまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明530話・市区町村判明477話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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