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嫁の代わりに朝の火をたく古猫

所在地島根県益田市
年代現代
登場塩道隆義
出典現代民話考 10 狼・山犬、猫

どんな伝承か

ある家では猫を非常にかわいがっており、嫁も猫をかわいがっていたらしい。昔はどこの家でも嫁が一番先に起きて火を焚き、食事の支度をするのが務めだった。嫁は一日の仕事に疲れ、子も育てねばならず、ある朝は具合が悪くて寝ていた。ところが朝方、コチコチと火を焚く音がしたので、家の者は嫁が起きて焚いているのだろうと思っていた。姑たちが起きてみると、何事もなかったという。かわいがってくれる嫁に何か手伝ってやりたいという一念から、古猫が化けて、嫁が起きて火を焚き茶を沸かしているように見せてくれたのだろうと、嫁も喜んだという話である。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 10 狼・山犬、猫(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 10 狼・山犬、猫』は、松谷みよ子が日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞き書きで全国から集めた話を編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、狼への畏れと信仰、送り狼や千匹狼、化け猫や猫の踊り、戦中の猫の供出、水洗トイレを使う猫までを収める。序文と各章の前文に続いて「狼・山犬」「猫」の二章を主題別の節に分け、各話例の後に類話の採集地・話者・出典を「分布」として並べる。

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