籠で奪った蛇の泡の玉
どんな伝承か
ある人が百間の入のあたりからボラ取りに行ったが、漁がなく、もう少し働きたいのに弁当がなかった。昔はお櫃をみな籠に入れて担いでいったもので、その人は弁当を取りに家まで戻った。その途中で、蛇の「泡とり」を見たという。蛇の固まりがあって、その中に丸い泡の玉があり、その泡を一匹で取ろうとして、何千匹という蛇が絡まって取り合っていた。担いでいた籠をその蛇にかぶせて押さえたところ、蛇は驚いて籠の網目から抜け出し、泡だけを残して逃げていった。その泡を家へ持ってきたら、それから大漁が続いたという。蛇が一匹でその泡を飲むと神の位になるといい、人間が持ち帰ったので福は人間に向いて、何をやっても運よくいったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)