夢告げで見つけたホウシの玉
どんな伝承か
大塚荒太郎の家には、ホウシの玉と呼ばれる宝が伝わっている。千年を経た狐の尾についている丸い玉だといい、雄と雌の一対がある。生きているので、触ると温もりが感じられるという。荒太郎の祖父で、だいはちおじいと呼ばれた人が松山の郵便局長として通っていたころ、月輪には木々の茂った平らな土地でかみの山と呼ばれる所があり、狐が巣をかまえていた。ある夜、夢枕にかみの山へ行けとのお告げがあり、出向くとこの玉が見つかったという。一説には、松山の箭弓稲荷の神主から借金のかたに取ったものともいわれる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
滑川村史 民俗編(滑川村史)
『滑川村史 民俗編』は、埼玉県比企郡滑川村(今の滑川町)の村史の民俗編から、伝説と噂話の節を抜き出したものである。盗まれるのを拒んだ阿弥陀、生首八幡、福田鉱泉の始まり、河童の証文などの伝説と、オトウカ(狐)やムジナに化かされた話、三峯のオオカミ様、人魂や火柱などの噂話を、話者の地区とともに短い条で収める。沼と小高い山の多い村の、村人の身近な不思議の語りが中心である。