紅殻で化粧した赤地蔵
どんな伝承か
宮前の、矢垂を通る野沢街道沿いに立つ地蔵で、赤地蔵とも呼ばれる。目を患う人が願をかけて拝むとよく効くという。そばには幅四十五センチほどの眼石があり、参った人は供えられた小石をもらって帰り、目が治れば数を倍にして返す習わしである。八月二十三日の地蔵盆には子どもがまめに育つよう豆を供え、すでに供えてある豆をいただいて帰った。子が丈夫に育つと、お礼に地蔵へ紅殻を塗って化粧したので、赤地蔵の名がついたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第4巻 3 (北信地方 ことばと伝承)(長野県史)
『長野県史 民俗編 第4巻(三)北信地方 ことばと伝承』は、長野県史の民俗編のうち北信地方の伝説の章を抜き出したものである。植物・石・水・塚・坂と峠・山・沢と道・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・社寺・地名・禁忌の順に、条ごとに採集地を添えて短い伝えを並べる。戸隠の鬼女紅葉、黒姫と大沼池の大蛇、久米路橋の人柱、秋山郷の平家伝説など、善光寺平から奥信濃にかけての土地に結びついた話が多い。