掘れば目が潰れるお塚様
どんな伝承か
小松原の北向舘で、本丸から少し東に寄った所にお塚様がある。塚の石は摩耗して文字は読めず、石碑は大杉の幹に食い込んで動かせない。昔は塀で囲まれていたといい、ここを掘ると目が潰れると古くから言われてきた。旧暦三月十九日には集落総出で「お塚だんご」をこしらえ、塚の下の家で数珠を回して無病息災を祈る。その翌日は国井・生田目の三軒が仕事を休む。塚の下には宝が眠るとも、六部の墓とも、舘の主の国井左馬丞の墓とも言われ、正体は定まらない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
平田村史 第3巻 (民俗編)(平田村史)
『平田村史 第3巻(民俗編)』の昔話と伝説の章から、伝説と世間話の節を抜き出したものである。福島県石川郡平田村の大字・字ごとに、八幡太郎義家や日本武尊にまつわる地名の由来、河童石、姥捨ての十石山、平堂内の大蛇、鶴殺し南兵衛、狐に化かされた村人の話などを収める。阿武隈の山あいの村に残る、石と塚と小さな祠にまつわる伝えが中心である。