村の身代わりに都へ出たものぐさ太郎
どんな伝承か
昔、その地の桜の木の下に、乞食のようなものぐさ太郎がいつも座っていた。村人が食べ物を持って行っても起き上がろうとせず、握り飯を転がしてやると拾って食べて暮らしていたという。殿様が通っても土下座どころか寝そべったまま頭も下げず、物をもらうときも手を使わず足で受け取ったと語られる。そのものぐさ太郎が、税を労役で納めねばならない村人に代わって、大和朝廷へ働きに出たという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第5巻 総説 1 (概説)
『長野県史 民俗編 第5巻 総説1(概説)』のことばと伝承の章から、伝説の節を抜き出したものである。長野県全体の伝説を、デーラボッチャ・小泉小太郎・甲賀三郎・黒姫・八面大王・鬼女紅葉・ものぐさ太郎・弘法大師・白米城・早太郎・猫檀家・かっぱ・逆さ木・池の主・人柱・首塚などの題ごとにまとめ、本話のあとに県内各地の類話を地名つきで並べる。県史の地域編と重なる話も多い。