像の口から垂れた子供の付け紐
どんな伝承か
新宿二丁目の大宗寺には、巨大な閻魔大王の像と並んで八尺ほどの脱衣婆の像が安置されている。脱衣婆は三途の川の渡し守で、亡者から着物を剥ぎ取って地獄へ送る役目を負うとされる。ある夕方、近所の老女が腕白な孫を連れて遊びに来た。駆け回る孫を眺めるうち陽気に誘われてうたた寝をし、目を覚ますと孫の姿がない。近所の人まで加わって探しても見つからず、そのうち一人が声を上げて脱衣婆を指さした。像の口から、子供の付け紐がだらりと垂れていたという。以来、言うことを聞かない子はここへ連れて来ると良くなるといわれる。
原典より
新宿二丁目にある大宗寺に一丈八尺(約五・四メートル)のだつえば閻魔大王と、八尺(約二・四メートル)の脱衣婆の像がある。—— 心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。