海底にいるという童子姿のニイギョ
どんな伝承か
ニイギョは、岩手県下閉伊郡普代村の黒崎あたりで、海の底にいると信じられていた怪である。三歳ほどの童子の形をしており、毛の生えた蓑を着たような恰好をしているという。この土地の漁師は、舟から海へ潜るときには、いきなり入らず、まず舷を叩いてから入るものとされていた。原典はこれを海の怪の一つに数え、伊豆の利島のイソガキ、壱岐のフナシトギ、志摩の海女が水底で見るトモカズキなど、各地の海にまつわる怪異と並べて記している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
宮城県史 民俗編(茂木徳郎(「妖怪 幽霊」の章)・宮城県史シリーズ)
『宮城県史 民俗編』は宮城県の県史の民俗編で、ここに収めるのは茂木徳郎が執筆した章「妖怪 幽霊」である。山・道・木・水・海・雪・家など出現の場所による分類に沿って妖怪変化を論じ、幽霊とヒトダマ・死霊・生霊の観念を考えたうえで、県内の妖怪・幽霊・動物変化の伝承を郡・町村名を添えて集める。序説・本論・事例篇・参考の順に並び、序説では昭和二十四年の迷信調査と昭和三十年のNHK仙台中央放送局の調査にも触れる。