伊藤則資の前世の物語
どんな伝承か
小泉八雲『伊藤則資の話』。宇治に住む平家の末裔・伊藤則資は、ある秋の夕暮れ、宮仕えの娘に導かれ三位中将重衡の姫君の邸へ案内される。前世の因縁を語られて契りを結び、次の亥の年の同じ日に迎えの駕籠をよこすと約束して別れるが、翌日探しても邸の跡はどこにもなかった。以来伊藤は日ごとに衰弱し、十年後の秋、約束どおり官女が迎えに現れ、その夜大原へ行こうと告げられて息を引き取ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊現象の科学(小熊虎之助・1974年(昭和49年))
『心霊現象の科学』は、小熊虎之助が心霊現象を科学の立場から論じた研究書で、序とあとがきに昭和四十九年四月の日付がある。コックリ・自働書記・読心術・憑きものなどの偽心霊現象と、精神感応・幽霊・交霊などの真実の心霊現象とを分けて検討し、福来友吉による三船千鶴子・長尾夫人・高橋夫人・三田光一の透視・念写の実験も取り上げる。全五章に参考書目を付し、あとがきでは井上円了以来の日本の心霊現象研究史を概説する。