(二〇)玉串
どんな伝承か
山城国宇治県の神社では、毎年六月五日夜間の祭礼で御旅所の門が閉じられる際、参詣者たちが御幣の一部を奪い合う風習がある。これは玉串の紙片を家に祀ると、男女の下半身に関わるあらゆる病気が治ると信じられているためである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
迷信の研究(富士川游(監修)・富士川游・医学史/迷信研究・1932年(昭和7年))
『迷信の研究』は、富士川游が東京の中山文化研究所で監修し、昭和七年二月の緒言を付して世に出した迷信の解説書である。迷信を思考の錯誤ととらえ、その発生の由来を説いたうえで、身体・精神・疾病・妊娠と出産・育児・禁厭・相法・卜占・天文と暦・犯罪などの欄ごとに迷信の事例を挙げ、科学的な説明を加える。同研究所の展覧会に使った説明のポスターをもとに簡潔にまとめ、巻末の奥書に参照した独逸と日本の文献を掲げる。