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(一〇)お染風除けの迷信

所在地大阪府大阪市
年代大正七年
登場富士川游、医学者
出典迷信の研究

どんな伝承か

大正七年に流行した感冒は「お染風」と呼ばれた。すると大阪市内のある家では「久松ろす」と書いた紙が貼り出された。これは歌舞伎で相思相愛の間柄として知られる久松とお染にちなみ、家の中に久松がいなければお染も入って来ないだろう、という洒落めいた俗信によるものであった。医学者・富士川游はこれを当時の庶民が編み出した奇抜な疫病除けの一例として紹介している。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

迷信の研究(富士川游(監修)・富士川游・医学史/迷信研究・1932年(昭和7年))

『迷信の研究』は、富士川游が東京の中山文化研究所で監修し、昭和七年二月の緒言を付して世に出した迷信の解説書である。迷信を思考の錯誤ととらえ、その発生の由来を説いたうえで、身体・精神・疾病・妊娠と出産・育児・禁厭・相法・卜占・天文と暦・犯罪などの欄ごとに迷信の事例を挙げ、科学的な説明を加える。同研究所の展覧会に使った説明のポスターをもとに簡潔にまとめ、巻末の奥書に参照した独逸と日本の文献を掲げる。

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