丑の刻参りで鬼と化した宇治の橋姫
どんな伝承か
宇治では婚礼の行列がこの神社の前を避けて通ったといい、土地の人は「橋姫さんは嫉妬深いから」と語る。縁切りの神として知られる橋姫神社の由来はこうだ。千二百年ほど前の嵯峨天皇の頃、焼きもちの強い公家の妻がいて、愛想を尽かした夫はよその女のもとへ通った。怒った妻は鬼となって呪い殺そうと、毎晩丑の刻に貴船神社へ詣で、相手に見立てた人形に釘を打った。哀れんだ貴船の水神が、宇治の川瀬に二十一日浸かれと教えると、女は髪を五つに分けて角とし、顔を朱に塗り鉄輪をかぶり松明をくわえて大和路を走った。二十一日の後、女は鬼となって妬ましい男女を次々に殺したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。