熊谷家の宝が支えた記念館の資金
どんな伝承か
記念館の建設資金を支えるはずだった狩野探幽の掛軸には、思わぬ経緯が隠れていた。寄附を申し出た渡辺儀之助の持ち物ではなく、熊谷家に代々伝わってきた宝物だったのである。熊谷直亮はもともと、先祖の墓を直す費用をこしらえるために掛軸を預けていたにすぎなかった。事情が明らかになって話は行き詰まりかけたが、熊谷は最後に、福来博士を世に顕彰するためならと、家の宝を手放すことを決めてくれた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
念写発見の真相(山本健造・念写・超心理研究・1980年(昭和55年))
『念写発見の真相』は、飛騨に住む山本健造が著した福来友吉の伝記と学説紹介の書で、はしがきは昭和五十五年十一月三日付である。念写を発見した福来の幼少期から、東京帝大での透視・念写実験と追放、宣真女学校長・高野山大学教授の時代、仙台での晩年までをたどり、著者による高山市の福来博士記念館建設の経緯や六次元の原理を述べる。全十五章からなり、第二章に福来の論文「弘法大師の御霊影」を再刊のことばとともに収める。