仏壇の前に現れた緋おどしの鎧の祖先
どんな伝承か
長田幹彦の家では、寝室の隣の八畳間の壁際に古い仏壇が据えてあり、これまでにも幾度か怪異が現れていた。長田の祖先の霊が姿を見せるのもいつもその仏壇の前だった。ずっと以前には、緋おどしの鎧を着た祖先の霊が現れて長田を驚かせたが、ちょうど生長の家の谷口氏が座談会に来ていたので、長田は何も言わなかった。その後も同じ姿が四、五度現れ、とくに実験会の晩にはよく見えたという。
原典より
前にもかいたが、ずっと以前に緋おどしの鎧をきたぼくの祖先の霊が現われて、びっくりした。—— 私は幽霊を見た(東雅夫(編)・MF文庫ダ・ヴィンチ) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私は幽霊を見た(東雅夫(編)・MF文庫ダ・ヴィンチ)
『私は幽霊を見た――現代怪談実話傑作選』は、東雅夫が編んだ怪談実話のアンソロジーで、メディアファクトリーのMF文庫ダ・ヴィンチの一冊である。平山蘆江・火野葦平・佐藤春夫・徳川夢声・遠藤周作・柴田錬三郎から石原慎太郎・新倉イワオ・稲川淳二まで、作家や文化人が自ら見聞きした幽霊や怪異を書いた文章を集める。目次には二十三篇と編者解説が並び、水木しげる・山田野理夫・桝井寿郎の座談「怪談詮議」や中岡俊哉「イタコの謎を追う」の抄録も含む。