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行方不明の漁師を守った神明の光り物

所在地宮城県石巻市雄勝町水浜
年代大正七年
登場岩崎としゑ、松谷みよ子、八三郎、遭難した漁師
出典現代民話考 ― 偽汽車

どんな伝承か

十五浜村と呼ばれていた頃、水浜の八三郎という漁師が、若い者と二人でボートに乗り、メヌキ縄の仕事の最中に流された。村中で三日三晩神に参詣したが見つからない。八三郎は分浜と水浜の境の山にある神明さままで元朝詣りを欠かさぬ人であった。すると日が暮れるたび、その神明さまから光り物が沖へ飛ぶのが見えた。一週間ほどしてよその機械船に発見され、無事に戻された。神おろしをすると神明さまが出て、この者は必ず参って鈴を鳴らすから殺してはいない、毎晩光り物になって沖へ飛び、傘となり蓑となって夜露から守ったと告げた。八三郎自身も、日が暮れると白い傘のようなものがボートの上に大きくかかったと語ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・現代民話考(ちくま文庫)・2003年(平成15年))

『現代民話考――偽汽車』は、松谷みよ子が編んだ『現代民話考』全十二巻の第三巻で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。鉄道開通のころ狸や狐が汽車に化けたという偽汽車の話、船幽霊や幽霊船など海の怪談、タクシーの幽霊など自動車や列車の怪談と笑い話を、全国の回答者の聞き書きや新聞・雑誌・書籍から集める。三章それぞれの冒頭に考を置き、話ごとに本文と分布を並べて地名・話者・出典を添える。

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