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七福神の舟に引き戻された盆の危篤

所在地大阪府三島郡島本町大字広瀬
年代昭和五十三年
登場奥村寛純
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

昭和五十三年の盆の日、広瀬に住む元気な母が突然倒れ、意識のないまま危篤に陥った。医者も手の施しようがないと言い、点滴だけの日が一週間続いたが、二十三日の地蔵盆になると急に意識が戻り、歩けるまでになって医者を驚かせた。母は見舞う人ごとに、広い海の彼方へ渡ろうとしていたら七福神が舟で現れ、無理やり自分をすくい上げて舟に乗せ、もう一度帰れと言って引き戻してくれたのだと真顔で語った。寝床の下には、自分で継ぎ合わせた古い七福神の刷り絵が敷いてあったという。母は翌年四月、九十歳で静かに世を去った。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))

『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。

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