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墓の中から名を呼んだ九十八歳の祖母

所在地沖縄県八重山郡竹富町
年代昭和二十年
登場野原尚子・中岡崇子
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

昭和二十年頃の、祖母から聞いたという竹富町の島の話。沖縄ではまだ土葬が行われ、その島では畑の中に墓があった。九十八歳になるおばあさんが亡くなり、島のふつうの葬式をして墓に納めた。その三日後、身内の者が芋掘りに行くと、墓の中から「マイチュー」と何度も人の名を呼ぶ声がするので島中が大騒ぎになった。墓を開けてみると、なんとおばあさんは生きていて、「目が覚めたら真っ暗で棺桶に入れられ墓の中だった。二日後にやっと出された」と話したという。島では死人の復活が祝われ、おばあさんは元のように元気になったが、三年後にコロッと本当にこの世を去ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))

『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。

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