命令どおりに脚を上げる机
どんな伝承か
著者が帰朝してから五回目の実験は、本郷の壱岐殿坂上にある宮教会で行われた。机は講堂の一角と別室の二か所に据えた。どちらも重い長方形の机である。着席から五分ほどで、別室の机が先に動き出した。二脚を上げよと命じると机はそのとおりに二脚を持ち上げ、三脚を上げよと言えばそれにも応じ、回れと言えば回った。元の位置に戻れと命じると無事に戻った。これを何度も繰り返し、長い側を高く上げすぎて窓の方へ倒れたときは、倒れたまま命に従って片側を上げ床を打った。講堂の机も遅れずに大きく動き、一脚だけ床につけて三脚を上げるなど、別室と変わらなかった。
原典より
これも實例の一つですが本郷壹岐殿坂上宮敎會で、私は歸朝後第五回の實験を行ひました。—— 心霊現象と死後の生活(梶天真・心霊研究・死後の生活) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊現象と死後の生活(梶天真・心霊研究・死後の生活)
『心霊現象と死後の生活』は、梶天真が諸家の所説を集めて編んだ心霊研究の書である。欧米の心霊研究の動向、死後の生存と輪廻転生、幽霊・神憑り・交霊・精神感応などの現象を、松村介石、森田正馬、小熊虎之助らの説や、雑誌『婦人世界』『変態心理』に載った論を引いて紹介する。四篇に分けて各篇を小見出しで細かく区切り、霊媒ユーサピアの実験、霊能の贋物の種明かし、占い棒による水脈探しなどの事例も載せる。