墓の土で消す生まれ替わりのあざ
どんな伝承か
死者の足の甲に墨を塗って葬ると、のちに生まれた曽孫の同じ場所にあざが現れた、という生まれ替わりの話が伝わる。市誌に採られたのはこの一話だけだが、同じ型の話は各地に多いという。直系の子孫に限らず、近くの村の子に生まれ変わる例も少なくない。印は足の裏に付ける場合もある。そして、生まれ替わりの印であるあざを消したいときには、そのもとになった死者を探し当て、その墓の土を持ってきてこすればよいとも言い伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
渋川市誌 民俗編(市史編纂シリーズ)
『渋川市誌 民俗編』は、渋川市の市誌民俗編のうち、第六章「民俗信仰」の第一節から第五節の初めまでを収めたものである。人魂・幽霊・ロクロッ首・生まれかわり・死神などの霊魂の話、手をつけてはいけない聖地や耕すと祟る忌地、オサキ使いや狐つき、神かくし、若宮八幡などのたたり、イチッコと呼ばれる巫女や祈禱師、東向き鳥居参りなどの祈願を、市内の大字ごとの聞き書きで記す。はじめにで章全体を解説し、続く節では話に見出しと採集地の大字を添える。