恐山の祭礼に集まるイタコたち
どんな伝承か
心霊研究者でもある青年医学者佐々木雄司が、小型映画撮影機と録音器を肩に恐山へ資料採取に出かけ、その見聞が本書に伝えられている。毎年七月下旬に一週間ほど行われる恐山の祭礼とは、そこにある地蔵尊の祭礼のことで、ふだんはほとんど人の住まない場所にどっと人がくり込み、屋台店も舞台も出て近郷近在の楽しみの場となる。そのなかへ数十人ものイタコがやって来て、めいめい場所を占め、参詣者の求めに応じて霊言をする。この地方では巫女をイタコと呼び、弘前のあたりではゴミソという。イタコは必ず女で、ほとんどが盲目その他の身体障害者であり、みな師匠の内弟子となって修業した者たちだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
第四の世界―心霊現象のなぞをとく(田中千代松・1960年(昭和35年))
『第四の世界―心霊現象のなぞをとく』は、田中千代松が一九六〇年に著した心霊現象の解説書である。予言・千里眼・霊聴・霊言・自動書記・サイコメトリーなどの霊能から、幽霊の体験記、物質化した霊像、叩音、物体移動、心霊写真、ルルドの奇蹟、起訴された霊媒、デューク大学の超心理学までを、日本と欧米の事例を交えて扱う。東京大学教授後藤以紀の推薦文とまえおきに続く十六章で構成し、むすびで心霊研究のあり方を論じる。