御船千鶴子嬢の透視能力研究
どんな伝承か
熊本の御船千鶴子は、義兄の清原猛雄が熊本市で続けていた催眠術によって透視の力を引き出された。日露戦争の折には常陸丸に第六師団の兵が乗っていないことを言い当て、のちには梅の幹の皮の下に潜む虫まで見抜いたという。福来友吉は明治四十三年から単独で、また今村新吉と共同で七十回余りの実験を重ね、郵送した名刺、茶壺や木箱に封じた名刺・千字文・貨幣、巻煙草箱に入れた骰子の目などを次々に透視させた。結果は良好で、福来は透視の力の存在は疑えないと結論した。
原典より
實に千鶴子嬢こそは神通能力の實在を吾人に始めて示して呉れた學術上の最大恩人である。—— 心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年))
『心霊と神秘世界』は、文学博士福来友吉が著し、昭和七年に人文書院から発行された心霊研究と仏教思想の書である。御船千鶴子・長尾夫人・三田光一らの透視と念写をはじめ、霊の幻化、念動、物質化など国内外の心霊現象を実験記録とともに論じ、後半では自我・神秘世界・霊と生命を真言密教や華厳の教えによって説く。全五編からなり、この本文は昭和五十七年に心交社が出した復刻版で、梅原正紀・井村宏次らの「解説研究編」を付している。