透視と同時に感光した乾板
どんな伝承か
この実験は、霊媒が透視するとき乾板を感光させる念力も同時に働いていることを示すものである。明治四十四年二月二十五日、著者は花菱の紋と四つ目菱形の紋を描いた紙を、それぞれブロマイドで包み、さらに不透明紙と錫箔で幾重にも包んで封印し、封じ目を写真に撮っておいた。二個を木箱に入れて多木氏へ送り透視を依頼したところ、三月三日の午後五時十三分と同三十分に実験が行われ、鐵子嬢は二分二十秒と二分で結果を自ら紙に書いた。紋紙を包んでいたブロマイドを現像すると、第一は真黒に、第二は稀薄に感光していた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊と神秘世界(福来友吉・1932年(昭和7年))
『心霊と神秘世界』は、文学博士福来友吉が著し、昭和七年に人文書院から発行された心霊研究と仏教思想の書である。御船千鶴子・長尾夫人・三田光一らの透視と念写をはじめ、霊の幻化、念動、物質化など国内外の心霊現象を実験記録とともに論じ、後半では自我・神秘世界・霊と生命を真言密教や華厳の教えによって説く。全五編からなり、この本文は昭和五十七年に心交社が出した復刻版で、梅原正紀・井村宏次らの「解説研究編」を付している。